写真について



Zdeněk FIBICH
ヴルタヴァ川・スラヴ島のジョフィーン館正面に掲げられた、Fibichのレリーフ

このサイトには、チェコのプラハで撮影された、幾つかの写真が掲載されています。
トップページにも使用しているこの写真も、そうしたものの一つです。
これは、作者の私が撮影したものではなく、今は亡き私の友人S.Quasmieさんががチェコへ旅行された際に、同行されたS.Quasmieさんのご友人・TMさんによって撮影されたものです。
S.Quasmieさんはその頃、既に癌に冒されており、根治不可を主治医から宣告されていました。「一生で最初で最後のプライベートでの海外旅行」に、彼にとって思い入れのある作曲家の一人であったフィビヒの祖国・チェコを選びました。
ここに今あるのは、その想い出の風景でもあります。

彼の身体は結局、癌の冒すところとなり、その為に肉体は滅び去りましたが、その精神は最後の瞬間まで、自身の病の状況を正面からしっかりと受け止めつつ、しかし生きることを諦めなかった・・・・最期の時まで病には負けなかった、そんな人でした。
彼の想い出のために、友人達が作ったウェブサイトがあります。ここには、彼の遺した音楽(正規の音楽教育は受けていませんでしたが、いくらかの作曲と、多くの即興演奏をしていました)の一部と、癌患者としての体験を雑誌に寄稿した際の文章、そして彼の半生記の紹介があります。