Revisions

楽譜に写植等のミスが目に付くことがあるので、私なりに気が付いたものを検討し、取りあげてみます。基本的には自分で読んでみて疑問に感じた部分について触れていくつもりです。
「自分のためのメモ」という意味あいも兼ねて作っていきます。
なお、ご指摘・ご意見などはメールまたは掲示板に書き込み頂ければ幸いです。
尚、著作権等々問題もあると思うので、譜例を載せる予定は当分ありません。
お手数ですが、楽譜を片手にご覧下さい。


INDEX

ピアノ連弾のためのソナタ Op.28
[Sonate B-dur für Klavier zu vier Händen, Op.28]
出版社:AMADEUS

私にとっては難解なので、現時点では問題を提起するに留める。
...が、解説になにやら書いてあるのを未だちゃんと読んでないので、「カラ騒ぎ」になる可能性も否定できない。。。(苦笑)

ヤロスラフ・ヴルフリツキーの詩によるメロドラマ「ハコン」(第2版)
[Hakon, melodram na báseň Jaroslava Vrchlického, složil Zdeněk Fibich](ピアノ伴奏版)
出版社:Fr. A. Urbánek a sznové (U.405)
編曲者:Zdeněk Fibich

場所 内容
P6, 8小節目(第69小節) 4拍目の右手、Fis-Ais-Cis-Fis の和音になっているが、Univerzita Palackého v Olomouciでは E-Ais-Cis-Fis になっている。
本版の誤りの可能性もあり。差異だけ指摘しておく。
P9, 12小節目(第141小節) 2拍目の右手。Fis-Ais-D の和音だが、正しくは1拍目と同じ Fis-H-D となるべきだろう。
P13, 4小節目(第230小節) 第2拍と第3拍のBには、他の同様の音形から類推すると、ここには本来タイが付く筈。


ズデニェク・フィビヒ メロドラマ「女王エマ」「ハコン」
[Zdeněk Fibich: Melodramy Královna Ema, Hakon](ピアノ伴奏版)
出版:Univerzita Palackého v Olomouci
校訂: PhDr. Jiří Kopecký, Ph.D., PhDr. Tomáš Kráčmar

Hakon に関しては、Fr. A. Urbánek以上に誤植が多い。

Královna Ema
場所 内容
P15, 5小節目(第44小節) 左手。 D の前打音に続き、"D-F-A-D-F" となるべきところ、 "D-F-[A,C]-D-F" となっている。
P18, 13小節目(第108小節) 左手。 "G-F-D-E" に続いて Esオクターヴのトレモロとなっているが、 Mojmír Urbánek 版 (M.U.536) では"G-F-D-E" ではなく "G-F-E-D" の順次進行となっている。

Hakon
場所 内容
P33, 2小節目(第45小節) 第1拍右手のG音、本版では単なる2分音符だが、Fr. A. Urbánek 社第2版では下の Dと共に鳴らすトレモロの一部になっている。
P34, 10小節目(第66小節) 3拍目の右手、H-D-F の和音だが、響きがおかしい。
Fr. A. Urbánek 社第2版同様、A-D-F となるべきだろう。
P34, 13小節目(第69小節) 4拍目の右手、E-Ais-Cis-Fis の和音になっているが、Fr. A. Urbánek 社第2版では Fis-Ais-Cis-Fis になっている。
本版の方が正しいかもしれない。差異だけ指摘しておく。
P35, 13小節目(第83小節) 2拍目の右手、D-H-Des の和音になっているが、ここは第81小節から半音づつ音が並行して上がっていくところ。正しくは D-B-D の和音になる。
P39, 8小節目(第141小節) 2拍目の右手。Fis-Ais-D の和音だが、正しくは1拍目と同じ Fis-H-D となるべきだろう。
P39, 9小節目(第142小節) 2拍目第2音の左手。Fis-A の10度になっているが、バスがオクターヴで進行する中、この1箇所のみ10度にする必然性は感じられない。正しくは A のオクターヴと思われる。 Fr. A. Urbánek 社第2版でも A のオクターヴになっている。


管弦楽のための牧歌《黄昏》Op.39
[IDYLL, Op.39 ]
出版社:KALMUS, USA (Conductor's score)

一応、参考音源と突き合わせ済み。
場所 Part 内容
p6, 4小節目と6小節目 Fagotto I, Violoncelli II 各小節3拍目。Cではなく、Cisが正しい。
(同頁4小節目からD durである)
p8, 6小節目 Clarinetto I 2拍目。Dではなく、Hであろう。
主旋律を奏しているうち、このパートだけ音が違っており、他のパートよりも音が高く、必然性も感じられない。
p8, 7小節目 1拍目 Corno inglese Fis ではなく、F(Doのナチュラル)が正しい。
p26, 2小節目 Corno inglese 2拍目冒頭。 Bではなく、Asが正しい。
p33, 1小節目 Violoncello I (solo) (見難いので) 2分音符−4分音符−4分休符
p40, 3小節目 Violini II 3拍目の最後。 Dではなく、Eが正しい。


管弦楽のための牧歌《黄昏》Op.39
[IDYLL, Op.39 ](ピアノ独奏版編曲)
出版社:Fr. A. Urbánek a sznové
編曲者:Otakar Ostrčil

この楽譜について述べるにあたり、始めに触れておかなければならないことは、この作品のオリジナルは管弦楽作品であること、ピアノ版編曲であれば連弾で丁度良いくらいの音のボリュームであるところを、敢えてピアノ独奏に編曲しているということ、それ故生じている手の数の不足を補う為の強引な音価の変更に目を瞑らなければならないことである。
場所 内容
p7, 16小節目 第3拍の3/3拍目と第4拍の3/3拍目。何れも3度ほど上にズレている。
編曲時または版刻時の、何れにしても単純ミスだろう。
(誤):「As,F」 と「B,F」
(正):「F,Des」と「F,Des」
p7, 17小節目 第3拍の3/3拍目と第4拍の3/3拍目。何れも3度上にズレている。
上記同様、単純ミスだろう。
(誤):「B,Ges」 と「B,Ges」
(正):「Ges,Es」と「Ges,Es」

気分、印象 そして追憶Op.47
[Moods, Impressions and Survenirs, Op.47]
出版社:Fr. A. Urbánek, PRAHA (piano solo)



No.345: Larghetto, Op.47-141




No.352: Moderato, Op.47-148

3部形式で書かれているこの曲、似たような個所での不整合が多々見受けられる。


気分、印象 そして追憶Op.57
[Moods, Impressions and Survenirs, Op.57]
出版社:Fr. A. Urbánek, PRAHA (piano solo)



No.370: Poco Allegrettoe grazioso, Op.57-18



No.372: Come una marcia funeble, Op.57-20